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A列車で行こう ポータルサイト > 特別企画 > A列車jp発「お出かけ、近畿日本鉄道」
近鉄は、路線の長さがJRグループを除くと日本一。歴史も長く、1910(明治43)年9月16日に設立された奈良軌道株式会社が、その始まりです。
そのため、話し始めても大変長くなってしまうので、かいつまんでご紹介したいと思います。
まず、名前について。正式には「近畿日本鉄道株式会社」で、「近鉄(きんてつ)」は略称です。
ちなみに、旅行会社の近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムも、同じ近鉄グループです。「かぎろひ」という、クラブツーリズム専用車両もあります。
また、プロ野球球団「オリックス・バッファローズ」の「バッファローズ」は、近鉄が2004年(平成16年)まで運営していたプロ野球球団「大阪近鉄バッファローズ」に由来します。
次に、路線網について。近鉄の本社がある大阪府をはじめ、京都府、奈良県、三重県、愛知県の2府3県に線路が延び、その鉄道営業キロは501.1km。JRグループ以外では日本一の長さです。
阪神なんば線方面、Osaka Metro中央線、京都市営地下鉄烏丸線への相互直通運転も実施しています。
そして、列車について。関西エリア、名古屋エリアの大都市圏にも多くの路線が通っているため、通勤通学向けの列車が発達しているのはもちろんではありますが、「近鉄の列車」で特筆すべきなのは、やはり「近鉄特急」でしょう。
大阪と名古屋を結び、東海道新幹線と競い合っている特急「ひのとり」。伊勢志摩エリアと大阪、京都、名古屋を結ぶ、カフェ車両も連結した観光特急「しまかぜ」。2階建て車両にグループ専用席も備える「ビスタEX」などなど……。
長い路線網に、そうした多種多様な個性が走る近鉄特急のネットワークは、沿線住民、旅行者にとって便利なのはもちろん、「列車の旅を楽しむこと」自体も、存分に堪能させてくれます。
Nintendo Switch「A列車で行こう ひろがる観光ライン」には、伊勢志摩へ向かう観光特急の50000系「しまかぜ」を収録。
また、Windows「A列車で行こう9 Version5.0 コンプリートパックDX+」には、大阪と名古屋を結ぶ80000系「ひのとり」のほか、特急車両の23000系「伊勢志摩ライナー」、21020系「アーバンライナーnext」、通勤形電車として関西エリアで使われている3220系電車を収録。
これら多種多様な近鉄の車両たちを使って、ぜひゲームで近鉄顔負けのオリジナル特急ネットワークを構築してみてはいかがでしょうか。
日本の鉄道は、神社仏閣と関わって発展してきた面があります。
庶民のレジャーが乏しかった明治から大正の時代に、大きな存在感があった「神社仏閣への参拝」という旅の動機。そうした参詣客の輸送による収益を経営的にあてこんで、もしくはそれを主目的として建設されてきた鉄道路線が、少なくないからです。
京都、奈良、伊勢方面を走る近鉄も、そうした面を持って発展してきました。現在、関西と伊勢方面を結んでいる近鉄の線路は、その名も「参宮急行電鉄」が、1930(昭和5)年に開業させたものだったりします。
また近鉄は現在、ケーブルカーも2路線を運行していますが、生駒鋼索線は宝山寺(生駒聖天)、西信貴鋼索線は信貴山毘沙門天と、2路線とも参詣と深く関わって誕生したものです。
もちろん現在も近鉄と参詣の関係は深いですし、神社仏閣へのお参り、グルメといった旅をより楽しめる列車が、いろいろ登場しました。
広大な路線網を持つ近鉄と、その沿線へのお出かけ。たくさんのスポットがありますが、ここでは先述の歴史をふまえて、「いま近鉄で参詣の旅におでかけするなら」といった観点で、おすすめの列車をご紹介します。
神社の代表的存在といえる三重県の伊勢神宮へは、近鉄を代表する観光特急「しまかぜ」の旅がおすすめ。
「しまかぜ」は、全車両が特別車両(JR風にいえばグリーン車)。標準的な座席でも、125cmという新幹線のグリーン車より広いシートピッチ(前後間隔)で、2人掛けと1人掛けのシートがゆったりと並びます。リクライニングは電動です。
また両先頭車は、床を高くしたハイデッカー構造の展望車両。優れた眺望を確保しているほか、運転席のすぐ後ろから、迫力の前面展望を楽しむこともできます。
「しまかぜ」には、個室もあります。靴を脱いでくつろげる掘りごたつ風の和風個室と、ソファーが並びリビングのようにくつろげる洋風個室の2種類。いずれも、3人から4人で使用可能です。
このほか、個室料金なしで利用できる、半個室(セミコンパートメント)のサロン席も用意。4人から6人で使えます。
客席以外も、「しまかぜ」は充実しています。
まずはカフェ車両――現代では少なくなった、いわゆる食堂車です。松阪牛やシーフードなど、沿線の名物を使った温かいメニューを味わえるほか、スイーツ、沿線ゆかりのアルコール、おつまみなどを楽しむことが可能です。
ちなみに、カフェ車両の客席は2階建て構造になっており、窓が大きく見晴らしがいい2階席、落ち着ける1階席があります。
そして無料のロッカー、パウダールームも車内に設置。専属アテンダントによる出迎え、おしぼりの配布、ワゴン販売と行ったサービスも行われます。
このように、1人からグループまで多様な旅のスタイルに対応し、充実したサービスでその旅を彩ってくれるのが、近鉄の観光特急「しまかぜ」です。
「しまかぜ」は大阪難波駅、京都駅、近鉄名古屋駅から賢島駅(三重県志摩市)へ、それぞれ1日1往復の運転が基本です(運休する日もあります)。
興福寺、東大寺、春日大社など、さまざまな神社仏閣がある奈良エリアへは、観光特急「あをによし」の旅がおすすめ。
「あをによし」は「古都・奈良」にかかる枕詞で、車両には、正倉院の宝物をモチーフにした天平文様などをデザイン。エンブレムは「吉祥文様 花喰鳥(きっしょうもんよう はなくいどり)」です。
海のある伊勢志摩への観光特急「しまかぜ」が明るい雰囲気、リゾート感でまとめられているのに対し、「あをによし」は奈良の歴史、文化を感じて楽しめる列車にされているのが特徴になっています。
「あをによし」も、JR風にいえば全車両がグリーン車です。座席は、ゆったりした2人用のツインシート、3人から4人で使える半個室のサロンシートを用意。
車内には販売カウンターがあり、奈良県産品を使ったスイーツ、アルコールなどを購入して、車窓と一緒に味わうこともできます。
「あをによし」は京都駅と近鉄奈良駅、大阪難波駅を結んでおり、おもな乗車時間が30分少々と長くはありません。
そのため設備やサービスは、「しまかぜ」とくらべて控えめな部分もありますが、「古都への参拝」を盛り上げる空気感は抜群です。また「あをによし」は運行本数が多く、乗りやすいのも魅力になっています(運休する日もあります)。
金峯山寺、吉野神宮、飛鳥寺、橿原神宮といった神社仏閣がある奈良県の吉野、飛鳥、橿原エリアへは、観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」の旅がおすすめです。
列車のコンセプトは「上質な大人旅」で、高級ホテルのような雰囲気のラウンジ車両を連結。
ラウンジ車両はバーカウンターも備えており、アルコールのほか沿線ゆかりのスイーツ、軽食、おつまみなどを味わいながら、列車の旅を楽しむことが可能です。
ミュージックホーン(音楽を使った警笛)の装備も特徴でしょう。発車時などにハイドンの「交響曲第101番『時計』」をアレンジしたミュージックホーンを列車から流して、「上質な大人旅」を盛り上げてくれます。
座席について、「青の交響曲(シンフォニー)」も、JR風にいえば全車両がグリーン車。個室はありませんが、1人掛けシート、2人掛けシートのほか、2人向かい合わせのツイン席、3人から4人が向かい合わせで使えるサロン席と、さまざまな旅のスタイルに対応しているのがポイントです。
ちなみに「青の交響曲(シンフォニー)」は、通勤形電車の6200系を改造して誕生しました。知らなければそうとは思えない車内の大人な雰囲気、そのギャップも面白いかもしれません。
「青の交響曲(シンフォニー)」の運行区間は、大阪阿部野橋駅と吉野駅のあいだ。1日2往復が基本です(運休する日もあります)。
掲載日:2024年12月13日
提供:A列車で行こうポータルサイト「A列車jp」(https://www.atrain.jp/)
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