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A列車で行こう ポータルサイト > 特別企画 > A列車jp発「はじまるA列車シナリオ作成の裏側:AIの見る夢編」



概要
都市管理AIに都市の設計、運営を任せる“実験都市”プロジェクトへの協力を自治体から求められました。都市管理AIの提案するプランを実現し、素敵な未来都市へと発展させましょう。
※以降はシナリオ開始から数日ぶんのネタバレを多少含みます! 全く情報を見ずにプレイしたい方は、プレイ後にお読みください。
シナリオの開始は2020年。これから交通、エネルギー、環境、観光など、都市全体の管理をAIによって行う実験が始まります。そのための専用の街が、本シナリオの舞台です。社長(プレイヤー)と仲間たちはこの実験に、「交通、インフラ部門」で協力します。いつもの開発と違う点は、「AIによる管理」が入ることです。AIは主に事業の計画を立てて、それを提案してくれます。
そしてこの「都市管理AI」という気になる存在。彼? 彼女? は、「M.A.C.H.I(マチ)」と呼ばれます。

性能が良く、観光課長や都市開発担当など役所の人々からは信頼されているようです。が、「マチの言うことを聞いていれば、このシナリオをかんたんに攻略できる」という生易しい話ではもちろんありません。
マチは大胆な、無茶ぶりに近い提案をしてきます。それに従うか断るかは、あなたの手にゆだねられます。「AIが絶対」ではないところがポイントです。ある意味で人間の選択(とそれを実現するための攻略手腕)が試されるシナリオです。

そして、登場人物のマチに対する反応もそれぞれ異なります。すぐに打ち解ける人、ウマが合わない人……各々が様々な立場を取る様子も見どころです。
例えば、証券社員は会って早々に質問攻めをしてマチを困らせます。さすがのコミュ力ですね。

また、マチも人間との会話によって学習し、変わっていきます。最終的に、AIとうまく都市開発をやり遂げられるのでしょうか?
街も特徴的です。六角形の区画が連なっていて、なんだか最適化されていそうな、洗練された雰囲気。線路は高架か地下か……どう敷くか悩みそうです。
目立った建物は少ないですが、スタジアムがあって、ポテンシャルはありそうです。いかにも港を開く用の地形もあり、気になりますね。
では、このシナリオができた経緯を紹介します。本作を作ったのは、「はじまる観光計画」はもちろん「A列車で行こう9」でも数々のマップを作ってきたスタッフです。「マップはいいんだけど話を作るのは苦手」と言いつつ、いつもしっかりしたものを作ってくれます。
せっかくの新シナリオなのだから、やはり今までにないものを作りたい。そうなると、近年に発展したような都市をヒントにするのがよさそうです。
しかし「万博」「ドバイ」「しまなみ海道」など、目立った都市や思いついたネタは、ユーザーが既に作っており、オンラインにアップロードされていました。毎度、ユーザーの創作意欲に感心してしまいます。負けていられません。モデルにした街が同じでも、プレイ感が違うシナリオはもちろん作れます。ですが、他の題材が思いつくなら避けた方がベターだと考えました。

再検討を進めるも、煮詰まりに煮詰まります。「いっそ、AIにシナリオのアイデアを考えさせるか?」→「AIを題材できるかも!」と思ったことがきっかけで、このシナリオが生まれます。(加えて、ユーザーシナリオにもこの題材はありません!)
AIは優秀ですが、適切な質問をしないと的外れな提案をします。そういった意思疎通の取れなさ、嚙み合わなさが、転じて面白いのではと考えました。
「的外れな提案」は、都市開発と相性が良さそうです。都市開発は資金を多く使い、取り返しがつかないもの。だからこそ、「ほんとうにAIに従って大丈夫なのか」「ほんとうにこれを達成できるのか」というジレンマが生まれます。プレイした時に、このジレンマを感じていただけたら嬉しいです。

題材が決まり、ストーリーは見通しが立ちました。すると、肝心なのは街やクリア条件の設定です。
クリア条件は、人口と鉄道利益というシンプルなものだけです。「実験都市としての成功」と捉えられるような条件を設定しました。
追加のクリア条件もありますが、内容はプレイ時のお楽しみです。
地形は、見た目にもストーリーに見合った新しさ、最先端っぽさを入れたいと考えました。いくつか幾何学的な設計を試すものの、インパクトがある見た目になりません。道路や線路敷設は三方向のみの制限があるため、敷いてみると雑然とした印象になってしまいました。
そこで、未来都市に関連するようなものをいろいろ検索しました。その際に「中心地理論」という都市の設計理論を発見します。それを説明する図が、連なる六角形でインパクトがありました。

見た目だけで、この理論がゲーム内で実際に機能はしているわけではありません。ですが、採用したら近未来感がある地形になりました。

AIは何度か都市計画の提案をします。その提案と、役所からの追加条件の提案を全て受け入れると、トゥルーエンドが待っています。どうしてもゲームの仕様上、AIからの提案を受けた後に、実際にそれを実行しなくてもストーリーは進んでいってしまいます。ですが、ぜひ有言実行で、提案を実現しながらプレイしてみてください。
お楽しみシナリオの位置づけであるため、シナリオの難易度は易しめです。ここまでのシナリオをクリアしてきた社長さんなら、楽しみながらなんなくクリアできることでしょう。

本シナリオが収録される、「A列車で行こう はじまる観光計画 Nintendo Switch 2 Edition」の発売は、12月18日です。入手したら、ぜひ肩の力を抜いて遊んでみてください。

A列車で行こう はじまる観光計画 Nintendo Switch 2 Edition
Nintendo Switch 2
掲載日:2025年11月14日
提供:A列車で行こうポータルサイト「A列車jp」(https://www.atrain.jp/)