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コラム

A列車jp発「お出かけ、東武鉄道 ~特急で行く日光・鬼怒川・北関東の旅~」

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都市開発鉄道経営シミュレーション「A列車で行こう」に制作協力いただいている
各鉄道会社をフィーチャーして、歴史や沿線の魅力について触れていく応援企画。
今回ご紹介するのは「東武鉄道」。
さあ列車に乗ってお出かけしましょう。

そもそも「東武鉄道」って?

 東武鉄道は、東京都、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県に路線網を持ち、その路線の長さは463.3km。私鉄としては近鉄の501.1kmに次ぐ長さで、「大手私鉄」のひとつに数えられます。

 また東武鉄道の路線は、浅草駅(東京都台東区)を東京のターミナルとする「東武本線」、池袋駅(東京都豊島区)を東京のターミナルとする「東武東上線」のふたつに大別されます。

 東武本線は、東京の北から東を走るグループで、含まれる路線は東武スカイツリーライン、東武伊勢崎線、東武日光線、東武亀戸線、東武大師線、東武アーバンパークライン(野田線)、東武佐野線、東武桐生線、東武小泉線、東武宇都宮線、東武鬼怒川線です。

 東武東上線は、東京の北西を走るグループで、含まれる路線は池袋駅と寄居駅(埼玉県寄居町)を結ぶ東武東上本線と、その途中の坂戸駅(埼玉県坂戸市)で分岐する東武越生線です。沿線には朝霞、川越、東松山といった埼玉県の街があります。

 これら異なる地域を走るふたつのグループのうち、本格的な特急列車が走っているのは東武本線グループのみ。この特急に乗れば日帰りから湯治の旅まで、いろいろなお出かけを気軽に楽しむことが可能です。

 今回は、この東武本線グループの本格的な特急列車を利用したオススメの旅先、旅行プランについてご紹介します。

 また、東武東上線グループに本格的な特急列車は走っていませんが、別料金不要で乗車できる「川越特急」が運行されており、その名の通り、川越方面の観光に便利です。

 ただ、この記事において、以降「東武鉄道の特急」は、「東武本線グループの本格的な特急列車」を指します。

どんな東武特急が走ってる?

 東武鉄道の特急は、大きく4種類に分けられます。

 N100系「スペーシア X」は2023年(令和5年)、東武鉄道の新たな顔となるべく登場。

 プライベートジェットをイメージした個室、現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や日光の大使館別荘をモチーフにしたラウンジなど、上質で充実した設備、サービスが特徴です。

 車内ではカフェカウンターが営業しており、沿線ゆかりのドリンク、スイーツ、おつまみなどを提供。運行区間は、浅草~東武日光・鬼怒川温泉です。

 100系「スペーシア」は1990年(平成2年)、東武鉄道の新たな顔となるべく登場。「スペーシア X」の先代的な立場になります。

 設備、サービスも上質かつ充実したもので、広い間隔で設置された座席、個室、ビュッフェなどが特徴です。

 現在はビュッフェの営業を終了し、「顔」の役目を「スペーシア X」に譲りましたが、引き続き浅草~東武日光・鬼怒川温泉間で運行されているほか、JR線に直通して新宿駅(東京都新宿区)方面にも走ります。

 500系「リバティ」は、2017年(平成29年)に登場。3両編成を基本とし、運行区間や運行時刻によって3両+3両の6両編成で走ることもできるなど、柔軟に幅広く活躍できるのが特徴です。

 いわば汎用性の高さが重視された車両で、特段の上質さ、サービスはありませんが、全席へのコンセント設置、車内無料Wi-Fiの用意など、現代の標準的特急車両として高い快適性を実現しています。

 200系「りょうもう」は1991年(平成3年)、群馬県太田市や桐生市、栃木県足利市や佐野市といった東武伊勢崎線、桐生線方面用の新たな特急車両として登場。車内に2人掛けのリクライニングシートが並ぶ、一般的な特急車両です。

 「A列車で行こう9」は、この4種類のうちN100系「スペーシア X」、100系「スペーシア」、500系「リバティ」を収録。路線のシンボルである「スペーシア X」、その先輩の「スペーシア」、観光利用からビジネス利用まで幅広く活躍する「リバティ」と、それぞれの性格を考えて使い分けると面白そうですね。

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 では、これら東武鉄道の特急列車で楽しめるオススメのお出かけスポット、旅行プランをご紹介していきましょう。

オススメの旅先 1「日光・鬼怒川」

 まず、日光東照宮、中禅寺湖、鬼怒川温泉、東武ワールドスクエアなどがある栃木県日光市エリア。全国的に有名な観光地ですが、歴史、自然、食、温泉と様々な魅力があり、エリアが広いので、定番スポットしか楽しんでいないとしたら、もったいないです。

 実は日光市、面積が約1450平方キロメートルもあります。わかりやすく言うと、栃木県の4分の1が日光市です。

 その大部分は山林ですが、例えば温泉なら一般車通行禁止の道の先にある秘湯「奥鬼怒温泉郷」だったり、平家の落人伝説が残る「湯西川温泉」だったり、有名な鬼怒川温泉エリアとはまた別の魅力を持ったスポットが点在。ぜひ広く見て、探して、楽しみたい地域です。

 鉄道的には、東武鉄道は下今市~鬼怒川温泉間などで「SL大樹」を運行。走る日、本数が多く、日光・鬼怒川エリアにおける観光のひとつとして、「SL」を手軽に楽しむことができます。

 日光・鬼怒川エリアへ運行されている東武特急は、「スペーシア X」「スペーシア」「リバティ」の3種類。行きと帰りで違う特急を使うのも面白いでしょう。浅草~東武日光間の所要時間は、約1時間50分です。

 このエリアは東武鉄道における代表的な観光地なので、割引きっぷやイベントなどが充実しているのもポイントです。

オススメの旅先 2「桐生」

 かつて上州(群馬)の女性について「かかあ天下」と表現されましたが、これは本来、絹産業が盛んだった上州で女性がよく働き、夫が「おれのかかあは天下一だ」と自慢したこと、よく働いた上州の女性は経済力が高かったことから生まれたものといいます。

 太田駅(群馬県太田市)で東武伊勢崎線から分岐する東武桐生線沿線の群馬県桐生市は、かつて絹産業で栄え、文化庁から「かかあ天下-ぐんまの絹物語-」として日本遺産に認定された場所。「かかあ天下」の歴史を伝える桐生新町重要伝統的建造物群保存地区、特産の桐生織に関する施設、絹産業を支えたレトロなノコギリ屋根工場などを楽しむことが可能です。

 また桐生市では、幅広の麺を使った郷土料理「ひもかわ」や「ソースカツ丼」といった名物も味わえます。

 東武特急で桐生へ行く場合、浅草駅からだと「リバティりょうもう」「りょうもう」に乗車し、約1時間50分で新桐生駅に到着。

 新桐生駅の次の相老駅(群馬県桐生市)、その次の赤城駅(群馬県みどり市)からは、わたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車に乗ることもできます(赤城駅からは、大間々駅まで少々歩きますが)。

オススメの旅先 3「伊勢崎線&日光線周遊ルート」

 おもに栃木県方面を走る東武日光線と、群馬県方面を走る東武伊勢崎線。その両方をあわせて活用した周遊の旅もオススメです。

 「リバティりょうもう」「りょうもう」から相老駅などで乗り継げるわたらせ渓谷鐵道の終点は間藤という小さな駅ですが、その所在地は栃木県日光市。

 この間藤駅と東武日光駅方面は路線バスで結ばれており、東武伊勢崎線・桐生線~わたらせ渓谷鐵道線~路線バス~東武日光線という周遊の旅を楽しむことができます。

 わたらせ渓谷鐵道では、トロッコ列車から渡良瀬川の渓谷美を楽しめますし、間藤駅がある日光市の旧足尾町エリアは足尾銅山で有名な場所。その鉱山と歴史に触れることが可能です。

 明治以降、日本の近代化において重要な役割を果たした桐生の絹産業、足尾銅山と、江戸幕府ゆかりの日光を巡る旅。ロマンが漂ってきませんか?

オススメの旅先 4「足利・佐野」

 東武伊勢崎線方面では、栃木県足利市も歴史的な場所です。江戸幕府の前、室町幕府をひらいた足利氏発祥の地であり、市内にはゆかりの寺社が点在。また日本最古の学校で、フランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学」と世界に伝えた「足利学校」もあります。

 このほか足利市内には、森高千里のヒット曲「渡良瀬橋」のモチーフになった渡良瀬橋、縁結びの御利益があるという足利織姫神社、イルミネーションなどで知られる「あしかがフラワーパーク」といったスポットがあり、のんびり巡って楽しめるほか、東隣の栃木県佐野市に寄って名物のラーメン、いもフライを味わう、というのも良いですね。

 東武特急で足利へ行く場合、浅草駅からだと「リバティりょうもう」「りょうもう」に乗車し、約1時間20分で足利市駅に到着します。

オススメの旅先 5「館林」

 東武伊勢崎線方面の群馬県館林市は、「徳川四天王」として家康に仕えた榊原康政や、「生類憐れみの令」で知られる5代将軍徳川綱吉が城主を務めるなど、北関東の要衝として発展した城下町。そうした見どころがあるほか、ここでは企業にも注目です。

 製粉大手の日清製粉グループは1900年(明治33年)、この館林で「館林製粉株式会社」として創業したのが始まり。東武伊勢崎線の館林駅すぐ隣には、同社の「製粉ミュージアム」が設けられています。

 ちなみに日清製粉グループは、上皇后美智子様の祖父、正田貞一郎氏が創業者です。

 その正田家の本家が1873年(明治6年)に創業した正田醤油も館林の会社で、館林駅の近くにその歴史などを伝える「正田記念館」が設けられています。

 また特急は停車しませんが、館林市内にある東武佐野線の渡瀬駅近くにはアサヒ飲料の群馬工場があり、「カルピスみらいのミュージアム」が設けられています。

 館林市内にはこのほか、「分福茶釜」ゆかりの茂林寺、花の季節に「つつじまつり」が開催されるつつじが丘公園といった名所が存在。

 東武特急で館林駅へ行く場合、浅草駅からだと「リバティりょうもう」「りょうもう」に乗車して1時間少々。東京から比較的近くにあるのもポイントです。

オススメの旅先 6「福島・会津」

 最後のオススメは、東武鉄道の先にあります。

 東武鉄道は日光・鬼怒川エリアから野岩鉄道線、会津鉄道線に直通し、会津田島駅(福島県南会津町)まで直通の特急「リバティ会津」を運行。

 会津田島駅で会津鉄道の普通列車に乗り換えれば、江戸時代の宿場町の景観が残る大内宿最寄りの湯野上温泉駅(福島県下郷町)まで約30分、会津若松駅(福島県会津若松市)まで約1時間10分です。

 浅草駅から会津若松駅まで、「リバティ会津」と会津鉄道に乗ってまっすぐ行った場合の所要時間は約4時間30分ですが、途中下車して大内宿や湯野上温泉、奇岩が並ぶ景勝地「塔のへつり」へ寄り道したり、会津鉄道の観光列車「お座トロ展望列車」を楽しんだりすれば、単に移動するだけではない会津への旅を満喫できるでしょう。

 「塔のへつり」は、会津鉄道の塔のへつり駅(福島県下郷町)から徒歩圏内。湯野上温泉駅は、珍しい茅葺き屋根の駅です。

 「東武特急で行くお出かけ、観光」というと、やはり「日光・鬼怒川」は目立ちますが、私鉄2位の路線網を持つ東武鉄道。沿線やその先には、このほかにもお出かけスポットが多数ありますので、ぜひ色々と探してみてください。

掲載日:2025年10月24日

この記事の筆者

恵知仁

鉄道ライター、乗り物ライター。ウェブメディアを立ち上げ、初代編集長を約6年務めた経験と、乗り物全般の取材で得た知識を元に記事を制作。一児(子鉄)の父。ウェブサイト「東京電車」「おやこてつ」運営。
「東京電車」URL:https://train-writer.jp/
「おやこてつ」URL:https://oyakotetsu.info/

提供:A列車で行こうポータルサイト「A列車jp」(https://www.atrain.jp/

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